この日に発行された世界の新聞15紙の一面を、翻訳と解説で読めます。
ワシントンD.C.(アメリカ) · 英語
- 選挙迫り、両党が最後の一斉砲撃
- 共和党分裂でワズワースの選挙戦は予断を許さず
- 地元の酒密売業者、「安物の粗悪なジン」を戒める警告を商品に同封
1926年10月30日付のイブニング・スター紙は、中間選挙の最終盤を大きく報じた。AP通信の記事は選挙戦を最終幕を迎えた芝居にたとえ、クーリッジ大統領がイリノイ州の上院選でどちらの側にもついていないとするホワイトハウスの声明を伝えた。同じ記事は、共和党候補フランク・L・スミスが公益事業界の大物サミュエル・インサルからの献金について弁明したことも報じた。スミスが委員長を務める州の委員会は、インサル系企業を監督する立場にあった。G・グールド・リンカーン記者は、ニューヨーク州のワズワース上院議員の当落が、民主党の反禁酒派の票で、徹底した禁酒派クリストマンに流れる共和党票を埋め合わせられるかにかかっていると報じた。紙面下部の短い記事は、ワシントンの密売業者が合成ジンに「安物の粗悪なジン」を戒める健康の手引きを同封していると伝えた。
モンゴメリー(アメリカ) · 英語
- 6つの大競技、フリー・フォー・オール戦に賞金1,500ドル
- 陪審、オクラホマのオセージ族インディアン殺害で2人に有罪評決
- 殺人罪で訴追へ
1926年10月30日付のモンゴメリー・アドバタイザー紙は、アラバマ州品評会の地元記事を載せた。記事は、金曜日が黒人学童のための日に充てられたと伝えた。同紙は、人出が記録的だった木曜日に見劣りせず、黒人館が黒人の出品作を見る客で終日混み合い、約5,000人の黒人学童が来場したと報じた。オクラホマシティ発のAP電は、連邦陪審が牧畜業者ウィリアム・K・ヘイルとカウボーイで農夫のジョン・ラムジーに、オセージ族のヘンリー・ローンを25,000ドルの保険金目当てに殺害した罪で有罪を評決し、終身刑を科したと報じた。同じAP電は、世界で最も裕福な先住民とされたオセージ族が相次ぐ死に恐怖したことも伝えた。オマハ発の短いAP電は、ハロウィーンのいたずらをしていた16歳の少年を射殺した52歳の男が、第一級殺人罪に問われる見通しだと報じた。
パリ(フランス) · フランス語
- 共和国と民主主義
- いくつかの省察
- 中国人司教たちの聖別式
1926年10月30日付のフィガロ紙の一面は、リュシアン・ロミエの論説で始まった。ロミエは、レオン・ベラールがエドゥアール・エリオに宛てた書簡によって古典教育の論争が議会で再燃したと伝えた。ロミエは教育論には立ち入らず、この争いを共和主義の伝統と民主主義的な平等との対立として論じた。アシル・メストルは、今の若者には瞑想ができないという見方を退け、カルチエ・ラタンへ戻る学生たちを一種の黙想に誘った。ポール・ルスールは、明かりに輝くサン・ピエトロ大聖堂で最初の中国人司教たちの聖別式が行われた様子を報じた。ルスールによれば、教皇が銀のラッパの響くなか輿に乗って入場すると、大群衆が歓呼した。
ウィーン(オーストリア) · ドイツ語
- 自由主義の世界会議
- 炭鉱労働者ストライキの情勢に改善
- 思い起こそう……
1926年10月30日のノイエ・フライエ・プレッセ第一面は、デイヴィッド・ロイド・ジョージとハインリヒ・マンの署名入り論説と、英国の労働争議の記事を載せた。ロイド・ジョージは、国際的な金融・産業界の指導者による宣言が大きな反響を呼んだと書いた。さらに、1820年にロンドンの銀行家が出した同様の宣言が実を結ぶまで四半世紀かかったことを引き、戦争で荒廃した世界では従来の通商条件が時代遅れになっていると論じた。別の記事は、組合指導者とチャーチルの会談の後にトーマスが炭鉱ストの情勢を有望と述べ、炭鉱労働者が全国的な原則に基づく暫定的な地区協定による就業再開を検討する用意があると伝えた。マンは、フランスの若い作家アンリ・プーライユが小説を自分に献じたことを勇気ある行為として紹介し、仏独の戦後文学の関係を論じ始めた。
アルジェ(アルジェリア) · フランス語
- アルジェリアのために
- フランスにおけるアレクサンドル・ヴァレンヌ氏
- 清水だけで暮らす娘
1926年10月30日付のレコー・ダルジェ紙は、一面の社説「アルジェリアのために」で、9月に続けたモーリス・ヴィオレット総督への批判を再開した。同紙は、11月3日の財政代表会議の場で総督と会うという約束を守ると述べた。同紙はまた、県会の役員改選後に広まった、あらゆる対立が芝居じみた和解で片づくという噂を退けた。同じ面には、インドシナ総督アレクサンドル・ヴァレンヌの談話も載った。ヴァレンヌは10か月の成果として、若いインドシナ人への行政職の開放、原住民行政の俸給と採用の改善、高利貸しの取り締まり、債務による投獄の原則廃止、庶民金融の創設を挙げた。リスボン発の短信は、7年間清水だけで暮らしているとされるポルトガルの若い女性を学者たちが調べに行く予定だと伝えた。
サイゴン(現ベトナム) · フランス語
- ある選挙の教訓
- アンナン人商工業者協会でのレ・ヴァン・ゴン氏の講演
- トンキン水害被災者のために
サイゴンの仏語日刊紙レコー・アンナミットは、この日の紙面の多くを経済的な自衛の主張に充てた。E・ドゥジャン・ド・ラ・バティは署名入りの論説で、ある選挙から得た教訓を論じた。ドゥジャンはグエン・ファン・ロンの主張に賛同し、アンナン人の顧客に支えられた資金力ある敵をボイコットするよう呼びかけた。紙面はまた、レ・ヴァン・ゴンがアンナン人商工業者協会で行った講演を報じた。ゴンは地元産業の成長に合わせて外国製品の消費を段階的に控えるよう提案し、それはボイコットではなく民族の連帯の表明だと述べた。地方記事は、ファンランの委員会が現地人官吏と商人による素人のカイルオン公演を企画し、収益を国庫に納めてトンキンの水害被災者に充てる計画を伝えた。
Czechia · ドイツ語
- ヨーロッパの内政のために
- 経済宣言
- ピウスツキと議員たち
1926年10月30日付のプラーガー・ターグブラットは、中欧の政治と経済をめぐる三本の記事を載せた。ある演説の抜粋では、話し手が「わがドイツ系の同胞たち」の議会協力の決意に満足を表した。話し手はこれを第一歩にすぎないとしながらも、与党間の個人的な接触と行政上の協力をさらなる政治的接近の良い条件と評価した。デイヴィッド・ロイド・ジョージは署名記事で国際的な金融家と産業人の宣言を取り上げた。ロイド・ジョージは、大きな政治的単位の解体と新しい国境が国際経済に重い打撃を与えたという宣言の主張を支持し、旧オーストリアの地域が四か国に分割された例を挙げた。ワルシャワ発の記事は「対立」と題して、ピウスツキ首相がラタイ・セイム議長に会期招集の大統領令の写しを渡し、議員が起立して朗読を聴くよう求めたと報じた。各紙はこれをこれまでにないやり方だと伝えた。
ジュネーヴ(スイス) · フランス語
1926年10月30日付のジュルナル・ド・ジュネーヴは、ベルンの社会主義指導者ロベルト・グリムへの反論を一面に載せた。J. M.の署名入り論説は、編集部員がレジオン・ドヌール勲章の略綬を持っているとするグリムの記述を誤りだと退け、国民議会議長へのグリムの立候補に反対する権利を主張した。V. B.の署名入りコラムは、間近に迫った宗教改革記念祭がジュネーヴのプロテスタントにとって持つ意味を論じた。無署名の記事は、国際連盟事務局があらゆる問題を実務的かつ技術的に扱う姿勢を評価し、連盟と新聞の関係を取り上げた。
ベオグラード(現セルビア) · sr-Cyrl
1926年10月30日の『ポリティカ』紙面には、二人のセルビア政治家を追悼する署名記事が並んだ。スロボダン・ヨヴァノヴィッチはストヤン・ノヴァコヴィッチについて書き、1885年にコンスタンティノープル駐在公使となった彼を「マケドニアの文部大臣」と呼んだ。ヨヴァノヴィッチはまた、当時ブルガリア人が学校と主教を通じてマケドニアの文化的征服を大々的に進めていたと記した。もう一つの記事は、1884年の反動期にアンドラ・ニコリッチがジャヤやストヤン・プロティッチとともに新聞『オドイェク』を優れた論説と文学的な欄「政治寓話」で満たしたことを回想した。筆者はこの欄が当時大きな意味を持ったと評価した。
オスロ(ノルウェー) · ノルウェー語
- 19世紀の博物館と博物館事業
- ウレフォス製鉄所
- 反禁酒法委員会は存続させねばならない
1926年10月30日のアフテンポステン紙は、H・グロシュ館長の署名入りコラムを掲載し、19世紀の博物館の歩みをたどった。グロシュは民俗博物館の分野で北欧が先頭に立ったと述べ、ストックホルムのハセリウスの北方博物館とベルンハルド・オルセンのデンマーク民俗博物館を手本に挙げ、アンネシュ・サンヴィグとハンス・オールをノルウェーの先駆者として称えた。同じ紙面には1657年創業のウレフォス製鉄所の広告が載り、自社鉱山と自社の滝の電力による製錬が低価格を可能にすると宣伝した。また大きな記事が反禁酒法委員会の存続を求め、「オーラ・ノルマン」に再び眠り込むなと呼びかけた。
ライデン(オランダ) · オランダ語
- 旧シレフィス・アンド・ルッテン蒸気搾油所株式会社の創業半世紀記念
- オランダ・ベルギー条約
- 東インド向けの駆逐艦
1926年10月30日付のライツ・ダッハブラット紙は、レイデルドルプのラーヘ・ラインダイクにあるシレフィス・アンド・ルッテン蒸気搾油所の創業半世紀を伝えた。同紙は、この商会の起源がハーグでの油の商いと、デルフト近郊フレイエンバンやニーウ・レッケルラントの搾油所にさかのぼり、百年以上続いていると記した。オランダ・ベルギー条約について、同紙はファンデルフェルデ氏の否定声明を受け入れた。そのうえで同紙は、同僚が知っていたかどうかにかかわらず、ベルギーのフランキ大臣の行動はオランダへの警告だと論じた。海軍の短信は、蘭領東インド向け駆逐艦2隻の建造をフェイエノールト社が受注する見通しだと報じた。
チュニス(チュニジア) · フランス語
- プリンス・オブ・ウェールズ、サン=シール校を訪問
- 公教育改革をめぐり、ベラール氏がエリオ氏に長文の書簡
- 今日の覚え書き
1926年10月30日付の1面は、サン=シール校を訪れたプリンス・オブ・ウェールズがグラン・カレでの内輪の式典で「フランス第1大隊」の一等兵の階級を授けられたと伝えた。記事によると、同期で席次最下位の生徒が白手袋とカゾアールの略帽を手渡し、皇太子は「モロッコ期」の名誉サン=シール生になった。同紙は、元大臣レオン・ベラールがエリオ公教育大臣に宛て、この二年間の重大な教育改革が議会の審議を経ずに進んだと訴えた書簡の冒頭を載せた。署名入りの「今日の覚え書き」は、ロビンソン博士が今回は火星と交信できないと予想し、それでも将来の交信に役立つ試みとして研究者に敬意を表した。
サンティアゴ(チリ) · スペイン語
この版は、サンティアゴの日刊紙ラ・ナシオンの1926年10月30日付1面から三本を読む。短編小説「踊り子」は、碑文・文芸学院や学術団体の会員で、古代エジプトに関する名高い研究で知られた学者エバリスト・プルデントを紹介する一文で始まった。ジョン・ヘルド・ジュニアの署名がある漫画風の広告では、主人公のマルガリータがファンシーという店の安いエクスプレス・ランチを勧めた。左側が切れた別の広告は、ドレスデンの有名な研究所の「ヒペルテルマン」ワクチンを使えば太った人が三か月でやせると宣伝した。
ブエノスアイレス(アルゼンチン) · スペイン語
- フィラデルフィア博覧会のアルゼンチン館、明日開館へ
- 明日マルセイユでサッコとヴァンゼッティの日を挙行
- 今日
1926年10月30日付の『クリティカ』紙は、フィラデルフィア博覧会でアルゼンチン館が翌日開館するというAP電を載せた。このAP電は、多くの米国人が充実していると言われる展示を見ないうちに博覧会が閉幕することを、アルゼンチン人たちが残念がっていると伝えた。同紙は別のAP電で、マルセイユがサッコとヴァンゼッティの日を催すことと、パリの共産主義者二千人が二人の処刑の脅威に抗議してデモを行ったことを報じた。コラム「今日」は、ドイツ人飛行士が45馬力のファルマン機でサンパウロを発ったことを取り上げ、こうした長距離飛行にスポーツとしての価値や実用上の意味があるのかを疑った。
Italy · イタリア語
- 力と合意
- 仏独交渉、遅々として進まず
- モーラスに禁錮1年の判決
イル・ピッコロ紙は1926年10月30日付の紙面に、ここで取り上げる3本の記事を載せた。巻頭の論説「力と合意」は文の途中から読める。この論説は、写真レンズの公平さとともに、身を委ねて誓いを立てる市民の大波にこたえるため、かの人が日々重ねる超人的な労苦の情景をたたえた。別の記事は、フォン・ヘッシュ大使とブリアンのほぼ2時間の会談が何の新味ももたらさなかったと報じ、パリ各紙がケ・ドルセーの情報不足に不満を述べていると伝えた。三つ目の記事は、シャルル・モーラスが破毀院への上告を経た再審理で、元大臣シュラメックあての書簡による殺害脅迫を理由に禁錮1年と罰金1000フランを言い渡されたと伝えた。