この日に発行された世界の新聞15紙の一面を、翻訳と解説で読めます。
ワシントンD.C.(アメリカ) · 英語
- 西部5州で民主党の希望が一段と明るく
- バス会社の売却は法律違反とみられる、との見解
- 押収品が消失、酒類密輸で逮捕の見通し
1926年の中間選挙を目前に控え、イブニング・スター紙の政治記者は西部で民主党が上院の議席を増やすと予測した。記者はアリゾナ、オレゴン、コロラド、オクラホマ、ミズーリの5州で民主党の見込みが特に明るいと書き、カリフォルニア、ワシントン、カンザス、ユタ、アイオワ、ウィスコンシン、アイダホの各州とおそらくネバダは共和党が制するとみた。記者は、争われる西部の議席がすべて共和党のものだったため、民主党の勝利はどれもはっきりとした上積みになると指摘した。地元の記事では、公益事業委員会がワシントン・ラピッド・トランジット社の10セント運賃をめぐる聴聞会を突然無期限で休会したと報じた。委員会は、同社の支配株がノース・アメリカン社へ売却された件に特別区法務官が法律違反の疑いを認めたことを受けて休会を決めた。AP通信の記事は、密輸船エルマ号から押収されたウイスキーが消えたとされる件で共謀罪の起訴が求められる見通しだと伝えた。
モンゴメリー(アメリカ) · 英語
- 綿花プールの組織作業は進んでいるとオニールが表明
- ミッドウェーに詰めかけた数千人が入場者数の記録を樹立
- トレドで「狂人」を一斉検挙、教師を襲い殺害した犯人を捜索
1926年10月27日付のモンゴメリー・アドバタイザー紙は、綿花生産者を救う南部全域の運動にアラバマ州がどう加わったかを一面で伝えた。州ファーム・ビューロー会長のエドワード・A・オニールは、9つの郡が銀行家や実業家、ファーム・ビューローをまとめ、農民を綿花プールと作付削減計画に加入させる準備を進めていると述べた。同紙は州フェアのミッドウェーが記録的な人出でにぎわったことと、地域展示の一等賞がレイマーに贈られたことも報じた。同紙はさらに、トレドの警察署長が、1年前の殴打魔を思わせる手口で女性教師が殴り殺された事件を受けて「精神薄弱者」の一斉検挙を命じたと伝えた。
ベルリン(ドイツ) · ドイツ語
- シュルツのフェーメ裁判、延期
- 詩人アカデミーの嵐
- 白と黒
1926年10月27日付のフォス新聞の紙面には、性格の異なる三本の記事が並んだ。法廷記事は、ゲーディケ事件を扱う第二次ランツベルク・フェーメ裁判が審理初日に無期限延期になったと報じた。記事によれば、被告の退役中尉シュルツは、隠すことは何もなく、すべては合法的に政府も承知のうえで行われたと主張し、裁判所は検察側証人の欠席を理由に審理を延期した。署名「Ma.」のコラムは、プロイセン芸術アカデミーに新設された文学部門の最初の会合が、アルノ・ホルツが少し前の論文で代弁した動きのために荒れたと伝えた。コリン・ロスの論説「白と黒」は、アフリカに来たばかりの白人が抱く先入観を取り上げた。ロスは、黒人を対等な「キリストにある兄弟」とみる宣教師の見方と、黒人を仕えるべき劣等人種とみなして今の労働の分け方を当然視する見方とを対比した。
パリ(フランス) · フランス語
- テルミドール8日
- 再び食料品の値上がり
- 元皇太子の手の中
1926年10月27日付のフィガロ紙一面は、アカデミー・フランセーズ会員ルイ・バルトゥーが署名した歴史コラムを載せた。バルトゥーは、ロベスピエールが委員会への先制を説いた国民代理官パイヤンの警告を聞き入れず、テルミドール8日の夜に喝采を浴びたあと悠然とデュプレ家で眠りにつき、その眠りが命取りになったと論じた。リュシアン・ロミエは社説で食料品の値上がりを取り上げ、農相が閣議で輸出禁止措置を説明したことを受けて、値上がりの原因は輸出ではないと主張した。一部が欠けた短い記事は、元ドイツ皇太子がイタリア人の手相見から皇帝に推戴されても玉座には就かないと予言されたと伝え、これを皮肉った。
ウィーン(オーストリア) · ドイツ語
- 最も新しい通貨、ベルガ
- チェコスロバキアで公定歩合引き下げ
- 砕かれた人々
1926年10月27日のノイエ・フライエ・プレッセは、経済面の冒頭に、前日から各地の相場表に登場したベルギーの新しい貨幣単位ベルガを歓迎する論説を掲げた。論説は、金本位制主要国の十の発券銀行が名付け親として後ろ盾になったことが、新しい通貨に危険を恐れる必要のない国際的保証を与えたと論じた。プラハ発の短信は、チェコスロバキア国立銀行が公定歩合を半パーセント引き下げて手形割引率を5½パーセントとしたことを伝え、資金運用総額188百万のうち130百万が手形だと報じた。紙面下段では、ルドルフ・イェレミアス・クロイスの文芸欄が、金と鉄と紙を次々に手放した世界の中で事業が崩れ、将校や官吏や商人の一軍が人員整理されて没落したさまを描いた。
アルジェ(アルジェリア) · フランス語
- 閣議
- フランの安定化
- カムロ・デュ・ロワ、軽罪裁判所に
1926年10月27日付のレコー・ダルジェ紙は、10月26日朝にポアンカレ首相のもとで開かれた閣議の内容をパリ発で伝えた。紙面によると、パンルヴェ氏は種まきを助けるために除隊予定の年次兵を29日から繰り上げて除隊させる手続きの承認を得て、海軍省も同じ決定をした。クイユ氏は食料品の輸出禁止措置を説明したと記事は報じた。別の論説は、ベルギーが1ポンド106フランで試みた最初の通貨安定化が失敗した理由を論じた。論説は、相場が高すぎたこと、準備中に秘密が漏れたこと、短期の外国借款の返済が最悪の時期に重なったことを挙げた。論説は、金融家フランキ氏による今回の安定化にはよりよい結果を期待した。マルセイユ発の短い記事は、教会前の乱闘で警部を蹴ったカムロ・デュ・ロワの一員が執行猶予付きの禁錮15日の判決を受けたと伝えた。
サイゴン(現ベトナム) · フランス語
- 安南人民進歩連合について
- ドレス、スポーツ、演劇、そして水害
- サイゴンの流血劇
1926年10月27日付の『エコー・アンナミット』紙は、V・Gの署名コラムを紙面の冒頭に載せた。V・Gは、安南人民進歩連合の結成を論じた『サイゴン・レピュブリカン』紙の記事に応え、過去の経験から悲観論にも理由があると認めながら、民族主義が目覚めつつあるのかという問いに「そうだ!」と答えた。編集部の注記は、トンキン水害の慈善夜会のためにトアン夫人にドレスの貸し出しを頼んだのは自分ではないというアンザン・スポーツ会長の否定を受け入れ、会長の肩書きを名乗った何者かのいたずらだと推測した。短い報道記事は、サイゴンのデュラントン小路で十人ほどのティライユール兵と三人の砲兵が衝突した事件を伝え、その原因を近くの娼家をめぐる争いだと推測した。
Czechia · ドイツ語
- 一億シリング
- ウドルジャル、ガイダ事件を語る
- 妨害工作か?
1926年10月27日付のプラーガー・ターゲブラットは、隣国の二つの不祥事を伝え、独仏関係を論じる社説を載せた。紙面は、破綻した中央銀行をめぐる長い討論の後、シュテルン宮中顧問官が株式引き受けには安全策がまったくなかったと総括したと報じた。紙面によれば、シュテルンは農民銀行とシュタイアーバンクの取引で将来の利益や利子収入が先取りされたと指摘し、ヴッテら大株主が義務を果たしていれば状況は違ったと述べた。紙面はまた、ウドルジャルがガイダ将軍は軍当局の善意を退けて事件を無責任に世間へ流したと非難し、フランスの秘密を漏らす行為はチェコスロバキアの法律では処罰の対象にならないと説明したと伝えた。LG.の署名がある社説「妨害工作か?」は、トワリー構想への熱狂こそ、ヨーロッパの運命が独仏関係で決まるという認識の表れだと論じた。
ジュネーヴ(スイス) · フランス語
1926年10月27日付のジュルナル・ド・ジュネーヴは、戦後ヨーロッパの三つの動きを論じた。W. M.の署名入り社説は、ベルギーの通貨安定を支える1億ドルを相当な額だが容易に得られた資金だと評した。同じ社説は、金を基礎とする新通貨ベルガに金フランと異なる価値を与えたことで、ベルギーがフランス・フランと運命を切り離し、損失を受け入れたと論じた。ニュース記事は、フォン・ヘーシュ大使とベルトロ、ブリアン両氏の会談でトワリー交渉が速やかに進むという見方を戒め、交渉は数か月に及ぶと予測した。J. M.の署名入りコラムは、スイスの小麦専売に反対するシュタイガー教授の運動を支持し、専売を社会主義者が歓迎する国家社会主義への一歩として描いた。
ベオグラード(現セルビア) · sr-Cyrl
- 南セルビアの農地問題
- 1903年5月29日を前に
- 黄色い家の謎
1926年10月27日付の『ポリティカ』第1面には、今回読んだ範囲で次の記事が並んだ。ヨヴ・M・チルコヴィッチは署名コラムで、南セルビアの農地改革ほど行政が混乱した分野はないと論じた。チルコヴィッチは、この改革が最初から誤った方向に進み、混乱がますますひどくなって、今では何が何だか誰にも分からないと書いた。「1903年5月29日を前に」と題した回顧記事は、1903年3月23日にベオグラードの石畳で血が流れた出来事を振り返り、その大きな原因を当時の若者の血気に求めた。この記事は、流された血の多くが罪のない者の血だったとも書いた。風刺記事「黄色い家の謎」は、政府が真夜中に降霊会を開いたという一文で始まった。
オスロ(ノルウェー) · ノルウェー語
- 市町村の危うい状況
- 聖オーラヴ勲章
- ノールランの大詐欺事件、陪審法廷で審理
1926年10月27日付のアフテンポステン1面は、市町村財政の危うさを論じる記事を冒頭に載せた。記事は、通貨委員会が1年前にクローネの平価復帰を当面の政策ではないと表明した理由として、公共財政、とりわけ市町村の債務負担への配慮を挙げた。社説は聖オーラヴ勲章の授与を担う委員会を無計画だと批判し、デン・ナショナーレ・セーネの50周年で芸術家を忘れたと責めた。ノールランからの法廷記事は、8万7000クローネの公金不足をめぐる地区保安官の詐欺裁判を伝えた。記事によれば、被告は供述中に取り乱し、法廷は証人11人と専門家2人を召喚したまま審理を延期した。
ライデン(オランダ) · オランダ語
- ライデンの運河の悪臭の原因
- 女性市民協会
- ライデン市民登録
1926年10月27日のライデン日刊紙は、市内の運河がなぜ悪臭を放つのかを調べた研究を報じた。コルスワーヘン嬢は多数の水の試料を調べ、ライデンの運河水の塩素含有量は悪臭に影響するほど高くならないと結論した。紙面は女性市民協会の集会報告も載せ、講演者が1838年以来のオランダ婚姻法を論じた様子を伝えた。講演者は、民法典がフランス法の良い点を取り除き、夫権によってすべての権力を夫に与えたと述べた。紙面にはライデン市の市民登録も並び、冒頭に子どもの出生が記された。
チュニス(チュニジア) · フランス語
1926年10月27日付のこの紙面は、議会再開を前にした政界の空気、内閣会議の模様、モロッコ総督のマラケシュ訪問を伝えた。レイモン・コルラの署名論説は、代議士たちが厳しい措置の不人気をポアンカレ内閣に負わせるために沈黙していると論じた。同じ論説は、ポアンカレが裁判所の再編や献立の制限のほかにも改革を用意しているという噂を紹介し、「ポンドは下がり、物価は上がる」という声が広がっていると書いた。内閣会議の記事は、種まきを助けるために除隊予定兵を29日から繰り上げ除隊させる決定と、クイユ農相による輸出禁止措置の説明を報じた。マラケシュ発の記事は、ステーグ総督の盛大な入市、玉座の間での歓迎会と王子たちへの贈り物、タンジールの労働争議を知らせる電報について伝えた。
上海(中国) · 中国語
- 中国化学工業社 第15周年記念大景品
- 梁任公先生 乙丑年再編 飲冰室文集
- 上海債券聯合会 東方・江南・中南・利濟・慈善の5種甲乙券の抽選延期に関する通告
1926年10月27日の『時報』のこの面には、広告と告知だけが並んだ。中国化学工業社は第15周年の記念として、1元の買い物ごとに4角分の景品を贈る売り出しを告知し、残りの日数がわずかだと伝えた。別の広告は梁啓超の『飲冰室文集』再編版の構成を示し、生涯の時期ごとに分けた四つの集と、題跋や詩、小説、詩話を収めた附集を挙げた。上海債券聯合会は、各地の販売同業者が時局を理由に延期を求めたため、5つの券局が共同で抽選を延期したと通告し、新しい日程を続けて掲げた。
ブエノスアイレス(アルゼンチン) · スペイン語
- 南米陸上競技会議、「アマチュア」の定義を承認
- チリでは、ウルグアイは雪辱戦に応じないとみられている
- 虎の檻に入ろうとしたが、虎に激しく撃退される
1926年10月27日付のクリティカ紙は、南米陸上競技会議がプラハ会議で承認された最新のアマチュア定義を採用したと伝えた。同紙によると、会議では、チリ政府が長距離走者プラサに提供した金を本人が受け取らず、規定が未整備のまま銀行に預けられていた件も説明された。同紙はチリ発の特電で、ウルグアイのゴメス氏がサッカーの再戦を求めるアルゼンチンの提案をモンテビデオの緊急委員会に委ねたと報じた。特電は、事情に通じた人々の多くが提案は拒否されるとみていたとも伝えた。同紙はAP通信のヒューストン発の記事も載せ、ノースダコタ州の公園管理責任者が虎の檻の中で重傷を負い、動物園の管理責任者が虎を射殺して救った出来事を報じた。