London Evening Advertiser
- トレワーサ氏、公認受諾できず 党首に伝えに赴く
- 死者30人、負傷者数千人
- スコットランド人、アイルランドからの移民制限を求める
1926年10月21日付のロンドン・イブニング・アドバタイザー紙は、オンタリオ州保守党の内部で禁酒問題をめぐる対立が広がる様子を伝えた。同紙が伝えたクリントンの消息筋の話では、禁酒派で元ヒューロン郡長のトレワーサ議員は、党の公認を再び受けることもファーガソン州首相の酒類政策を支持することもできないと党首に伝えるため、トロントへ向かった。同紙はこの動きをニクル司法長官の辞任に続くものと位置づけ、党幹部が他の離反を知らないと否定した発言も載せた。同紙はまた、ハバナを襲ったハリケーンで30人が死亡し、数千人が負傷し、米戦艦メインの記念碑が倒れ、港の船舶が大きな被害を受けたと報じた。グラスゴー発の短信は、アイルランド自由国からの移民を制限するよう英国議会に求める動きを伝えた。
この読み取りは、部分的に判読した紙面から3本の記事を扱う。扱う記事は、トレワーサ議員の記事、ハバナのハリケーンの記事、アイルランド移民に関するグラスゴー発の記事である。トレワーサ議員の記事とハバナの記事は文の途中から始まり、欠けた冒頭を[?]で示している。両記事とも末尾が途中で切れている。グラスゴー発の記事の冒頭には、ルーマニアの教会での礼拝に関する別の記事の末尾が入っている。紙面の端はわずかに切れており、OCRの文字が大きく崩れているため、転写はスキャン画像を目で読んだ結果に基づく。
翻訳
トレワーサ氏、公認受諾できず 党首に伝えに赴く
[?] 酒類政策をめぐってファーガソン州首相と。トレワーサ氏には連絡がつかなかったが、クリントンの消息筋によると、同氏は本日トロントの州議事堂におり、自らの禁酒主義の信条ゆえに、選挙区で保守党の公認を再び受けることも、州議会でファーガソン氏の酒類政策を支持することもできないと党首に伝える意向とみられる。オンタリオ禁酒法の維持を求めてたびたび表明してきた見解に沿ったトレワーサ氏の今回の行動は、司法長官W・F・ニクル勅選弁護士が閣僚職を辞したのに続くものである。ほかにも数人の保守党議員が、禁酒撤廃派であるファーガソン氏の指導から離反する兆しがあるものの、西オンタリオ保守党協会会長でセント・トーマスのA・A・イングラム氏は本日、そのような事例は一件も把握していないと強い口調で述べた。
有能な議員
トレワーサ氏は元ヒューロン郡長で、長年にわたりゴドリッチ・タウンシップの書記と首長を務め、保守党議員のなかでも有能な平議員の一人とみなされていた。同氏は1会期以上にわたって州議会農業委員会の委員長を務め、また
死者30人、負傷者数千人
[?] 水曜日の早朝にハバナを襲ったハリケーン。犠牲者の住所から、彼らがハバナの貧しい地区に住んでいたことがわかった。共和国の全地域との通信が途絶している。ハリケーンが通過したマタンサス、ピナール・デル・リオ、ハバナの各州の被害の程度については、確かな報告がまだ届いていない。ハバナのほぼすべての建物が損傷を受けたとみられるが、倒壊したものは少ない。1898年にハバナ港で米戦艦メインを沈めた爆発で死亡した266人の米国人のためにキューバが建てた記念碑は倒壊した。残っているのは台座と、戦艦の遺品である10インチ砲2門だけである。最も大きな被害が出たのはハバナ港で、汽船2隻、スクーナー5隻、漁船40隻、
スコットランド人、アイルランドからの移民制限を求める
ルーマニアの教会での礼拝。
スコットランド人、アイルランドからの移民制限を求める
グラスゴー、10月21日発――スコットランドに押し寄せているアイルランド人移民の数を制限する規制を英国議会に可決させるための手段が、当地で講じられた。1924年には9000人のアイルランド人がスコットランドに来ており、5年間で自由国からの移民は4万5000人に達した。議会の介入を望む推進派は、スコットランド人が自分たちの国から押し出されるおそれがあると主張している。
解説
ファーガソンの酒類政策とニクル司法長官の辞任
トレワーサ議員の離反は、ハワード・ファーガソン州首相が自ら持ち出した争点から生じたものである。ファーガソン政権はオンタリオ禁酒法を廃止し、禁酒制度を政府による酒類販売の管理に置き換える案を示した。この案は1926年12月1日の州総選挙で最大の争点となり、この選挙は禁酒選挙と呼ばれるようになった。記事が先例として挙げるW・F・ニクル司法長官は、ファーガソン州首相が計画を発表した1926年10月に閣僚を辞任した。ニクルはその後、キングストンでオンタリオ禁酒連合の旗印を掲げて再選を目指したが、大差で敗れた。記事は、ニクルに続く保守党議員が何人出るのかまだ分からない時点で書かれたものである。12月の選挙ではファーガソン政権が過半数を得て2期目に入った。
農村部の保守党議員が禁酒撤廃に従いにくかった理由
トレワーサ議員のような議員が受けた圧力は、1924年の禁酒住民投票に表れた地域差から生じたものである。この住民投票では禁酒派がわずかな差で勝った。保守党の支持基盤である大都市はそろって圧倒的に禁酒撤廃に投票し、野党が強い農村部は主に禁酒に投票した。多くの保守党議員は、住民投票の際に地元の住民に禁酒の立場を約束していた。同紙はトレワーサ議員を元ヒューロン郡長と紹介しており、ヒューロン郡は1926年の選挙前の区割り変更で議席が3から2に減らされた農村郡の一つである。記事は保守党議員がさらに数人離反する兆しがあると書き、同時にイングラム会長がそうした事例を知らないと否定した発言も載せており、10月時点で党が抱えていた不確かさを両方の側から示している。
ハバナの死者数は第一報より多かった
同紙が伝えた死者30人という数字は、キューバ全土との通信が途絶えていた嵐の直後の集計である。1926年10月のハバナ・ハリケーンに関する後年の記録は、ハバナだけで少なくとも58人が死亡し、その多くが崩れた壁や飛んできた破片に当たって亡くなったとしている。同じ記録によると、ハリケーンは市内で少なくとも325棟の建物と住宅を破壊しており、倒壊は少ないとした記事よりも重い被害を示している。このハリケーンは勢力が最も強まった時期にキューバに2度上陸し、風速は時速150マイルに達した。記事の細部の一部は後年の記録と一致する。強い波は漁船40隻を含む多数の船を損傷または沈没させ、米戦艦メインの犠牲者のための記念碑は増水した水によって破壊された。
1か月前のマイアミ・ハリケーンとの比較
ハバナを襲った嵐は、1926年9月18日にマイアミ付近に上陸したマイアミ大ハリケーンからわずか1か月後に起きた。マイアミ大ハリケーンはバハマと米国メキシコ湾岸にも大きな被害を与え、損害額は約1億ドルに達した。マイアミ大ハリケーンの死者の大半はオキーチョビー湖の周辺で出ており、高潮が泥の堤防を破って数百人を溺死させた。住宅や事務所の建物が、家を失った約3万8000人の避難所として使われた。この災害はフロリダの土地ブームを終わらせた。10月のハリケーンはフロリダの沖合を通過し、南フロリダに与えた被害はおおむね軽かった。
スコットランドでのアイルランド移民排斥論の背景
グラスゴー発の記事が伝える主張は、1920年代前半にスコットランド国教会の委員会がまとめた報告書と同じ方向を向いている。ジョン・ホワイト牧師は1920年代にスコットランド国教会の教会・国民委員会の委員長を務め、その在任中の1923年に「アイルランド人種がスコットランド国民性に及ぼす脅威」と題する報告書が作られた。この報告書は、スコットランドのカトリック教徒全員が長老派の価値観を損ない、飲酒、犯罪、金銭面の無分別に走っていると非難した。報告書はさらに、アイルランド系カトリック教徒のスコットランドへの移民を止めるよう求めた。記事は1924年の9000人、5年間で自由国から4万5000人という数字を出典を示さずに挙げ、スコットランド人が押し出されるという主張は移民制限の推進派によるものとしている。スコットランド国教会は2002年にこの1923年の報告書を明確に否認した。
原文
TREWARTHA IS UNABLE TO ACCEPT NOMINATION, GOES TO TELL LEADER
[?] with Premier Ferguson on his liquor policy. Mr. Trewartha could not be reached, though Clinton sources stated that he is in Toronto today at the Parliament Buildings with the intention, it is believed, of informing his leader that, because of his dry principles, he cannot again accept the Conservative nomination in his riding and support Mr. Ferguson's liquor policy in the House. The step taken by Mr. Trewartha, in accordance with his frequently expressed views for the maintenance of the Ontario Temperance Act, follows the lead given by Attorney-General W. F. Nickle, K. C., in resigning his portfolio. While there are signs that several other Conservative members will break away from Mr. Ferguson's wet leadership, A. A. Ingram, St. Thomas, president of the Western Ontario Conservative Association, stated emphatically today that no cases of the kind had come to his knowledge. An Able Member. Mr. Trewartha, a former warden of Huron County and clerk and reeve of Goderich Township for many years, was regarded as one of the abler backbenchers amongst the Conservative members. He was chairman of the agricultural committee of the House for one or more sessions and was also
30 Dead, Thousands Are Hurt
[?] hurricane which struck Havana early Wednesday morning. The addresses of the victims indicated that they lived in the poorer sections of Havana. Communications with all parts of the republic is interrupted. No definite reports have been received of the extent of the damage done in the provinces of Matanzas, Pinar del Rio and Havana, over which the hurricane passed. It is believed that nearly all the buildings in Havana suffered damage, but few of them collapsed. The monument erected by Cuba for the 266 Americans who were killed in an explosion which sank the United States battleship Maine in Havana harbor in 1898 was razed. Only the base and two 10-inch guns, relics of the battleship, remain. The heaviest damage occurred in the port of Havana, where two steamers, five schooners, forty fishing vessels,
SCOTS WOULD RESTRICT IMMIGRATION FROM ERIN
service in a Rumanian church. SCOTS WOULD RESTRICT IMMIGRATION FROM ERIN Glasgow, Oct. 21. - Steps to induce the British Parliament to pass regulations limiting the number of Irish immigrants who have been invading Scotland have been taken here. Nine thousand Irish persons came to Scotland in 1924, and in five years there have been 45, 000 immigrants from the Free State. Advocates who are desirous that Parliament intervene claim that the Scots are threatened with being crowded out of their own country.
紙面の出典:所蔵機関のデジタル資料