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東亞日報

中国代表は、万県砲撃で多数の人命と家屋が失われたと訴え、国際連盟に対応を求めた。隣接する短報は、駆逐艦のマルタから中国への出発と、沙市の下流でスカラブ号が兵士と銃砲火を交わしたことを伝えた。

部分読解版。万県事件に対する中国代表の抗議の記事は、見出し・副見出しと本文第1段落を収録。続いて地中海艦隊とスカラブ号に関する短報2本を全文収録する。英国側の反論、ほかの記事・論説・広告は含まない。

翻訳

国際連盟で英国に正式抗議

万県事件で中国代表が抗議

国際連盟理事会への新たな加入を認められた中国代表の朱兆莘氏は、先ごろ英国艦隊が中国の万県を砲撃した事件について、連盟総会の席上で正式に抗議した。同氏は、この事件で1,000戸以上の家屋と1,000人以上の命が失われたと述べ、連盟が問題を検討して解決を促すよう求めた。さらに、去る7月と8月に英国商船が全速力で揚子江をさかのぼり、中国船を沈没させて100人以上の中国人を溺死させながら意に介さず、中国側が抗議すると、英艦が村落を砲撃して数百人の死者を出したと述べたという。

英国地中海艦隊

一部が急ぎ中国へ出発

地中海のマルタ島に停泊中の英国地中海艦隊第2支隊の駆逐艦9隻は、東洋艦隊を至急応援するよう命令を受け、中国へ向けて出発した。同支隊はそれまでギリシャにいたという。(ロンドン、23日発)

英艦、再び銃撃を受ける

沙市の下流で

沙市から25マイル下流の地点で、英国軍艦スカラブ号が再び北方軍閥の兵士から小銃射撃を受けた。同艦は直ちに機関銃と3インチ砲で応射し、かろうじて乗員の死傷を免れたという。(上海、24日発)

解説

万県事件が国際紛争になった理由

この抗議の背景には、商船の運航、軍による拘束、海軍の武力行使が絡み合った衝突があった。本紙発行の2日後に当たる9月28日、ボールドウィン英首相は議会で、同じ会社の別の船が兵士を乗せた舟を沈めたとして、楊森将軍が英国企業の汽船2隻を押収し、船の士官たちを拘束したと説明した。英国は武力行使を救出作戦として位置付けた。一方、ここで中国代表が強調するのは家屋の破壊と住民の死である。船と乗員の解放だけでなく、砲撃の責任そのものが外交上の争点になった理由が、この主張の隔たりにある。

揚子江の航行を誰が管理するのか

スカラブ号への銃撃と増援艦隊の派遣は、中国の河川を航行する権限をめぐる、より広い対立の中にあった。9月21日、米国臨時代理公使ファーディナンド・メイヤーは、中国側が航行時間を制限し、指定地点で停船して検査を受けるよう求め、違反船への砲撃を警告していると報告した。商船業者は従う用意があったが、米国当局は自国軍艦の行動の自由を確保しようとした。メイヤーは、河岸の砲撃を受けながら商船を護衛することの難しさも指摘している。航行を守る海軍の活動が、航行規則をめぐる争いを撃ち合いに変える危険を、沙市からの短報は示している。

国際連盟への訴えに何を期待したのか

国際連盟は、中国が英国の行動を公の外交の場で批判する機会を提供した。連盟規約第11条は、国際平和や国家間の関係を脅かす事情について、加盟国が問題を提起することを認めていた。全加盟国が代表を送る総会の公開審議は、二国間交渉の外にも訴えを届けられる場だった。ただし、連盟の活動は各国政府の合意に大きく依存し、原則は全会一致で、英国自身も理事会の常任理事国だった。万県事件を検討し、解決を促してほしいという要求は、関係する列強の協力を必要とする制度の中で、国際的な圧力を求めるものだった。

原文

國際聯盟에서 對英正式抗議

國際聯盟에서 對英正式抗議
萬縣事件으로中代表가
國際聯盟理事會에新加入을許可한中國代表朱兆莘氏는曩者中國萬縣에서英艦隊가砲擊을加한事件에對하야聯盟總會席上에서正式으로抗議하되此로因하야一千以上의家屋과一千以上의人이死亡하엿다고稱하고聯盟이此를考慮하야此解決을促하기를要求하엿스며朱兆莘氏는更히去七、八兩月中英商船은全勢力으로楊子江을溯航하야中國船隻을沈沒식히고百名以上의中國人을溺死식히고도不關하엿슴으로中國側이此에抗議를提出하자英艦은村落을砲擊하야數百餘의死者를出하엿다고說하엿다더라

英國地中海艦隊

英國地中海艦隊
一部、急據中國에向發
地中海「마르타」島에碇泊中인英吉利地中海艦隊第二支隊의驅逐艦九隻은至急히東洋艦隊에應援하라는命令을受하고中國에向하야出發하엿는데同支隊는從來希臘에잇는것이라더라(倫敦廿三日發)

英艦又復被射

英艦又復被射
沙市下流에서
沙市의下流二十五哩의地點에서又復英國軍艦「스카라부」號가北閥兵에게小銃射擊을受하엿는데同艦은卽時機關銃及三吋砲로써此에應酬하야겨우乘員의死傷을免하엿다더라(上海廿四日發)

紙面の出典:Source: Internet Archive / tongailbo-archive

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