The Montgomery Advertiser
- 銀行家に綿花保有計画の後押しを要請
- 大型旅客機が炎に包まれ7人死亡
- ドヒニー側、起訴に直面へ
1926年10月3日付のモントゴメリー・アドバタイザーは、AP電3本を載せた。ニューオーリンズ発の記事では、ニューオーリンズ綿花取引所のフランク・B・ヘイン会長が南部の銀行家に対し、1俵65ドル未満での農家の投げ売りを食い止めるよう呼びかけた。ヘイン会長は相場下落の原因を連邦政府による早い時期の収穫予想に求め、記事はさらに、テネシー・バレーの銀行家がアラバマ州ファーム・ビューローの協力を得てフローレンスに集まり、アラバマ産綿花を市場から引き揚げる計画を話し合う予定だと報じた。ケント発の記事は、パリから飛んできたフランスのエール・ユニオン機がペンズハースト近くで炎上し、乗っていた7人全員が死亡した墜落事故を目撃証言とともに伝えた。ワシントン発の記事は、控訴裁判所が海軍石油リース事件でドヒニー、シンクレア、フォールに対する共謀罪の起訴を退けず、公判への道が開かれたと報じた。
翻訳
銀行家に綿花保有計画の後押しを要請
[?] ルイジアナ州ニューオーリンズ、10月2日(AP)――南部の銀行家と実業家に対し、「綿花生産者の間に広がる不必要なパニックを終わらせるため、力の及ぶ限りあらゆる努力をする」よう求める訴えと、この綿花を市場に出さずに保有し、「正義と道理が通るなら」、1ポンド当たり数セント高く売れるだろうとの確信が、ニューオーリンズ綿花取引所のフランク・B・ヘイン会長が今夜当地で発表した声明で表明された。南部は昨年、1俵100ドルを超える価格で1600万俵近くの綿花を売ったのであり、綿花を無理に市場へ押し出して1俵65ドル未満で売る正当な理由は何もない、とヘイン氏は述べ、工場の引き取り量が示す工場消費は前年同期を12%上回っていると指摘した。「世界的な観点から見れば、15セントを下回るアメリカ産ミドリング綿は、国内のみならず海外の工場にとっても、並外れて魅力的なものとならざるを得ない」と彼は述べた。ヘイン氏によれば、政府が数年前まで行われていた方式に従い、綿花収穫予想の発表を12月14日まで遅らせていれば、南部は少なくとも5億ドルは得をしていたはずだという。テネシー・バレーの銀行家たちは月曜日にアラバマ州フローレンスで会合を開き、アラバマ産綿花のかなりの割合をしばらくの間市場から引き揚げる計画を検討する予定だと、土曜日に当地で伝えられた。アラバマ州ファーム・ビューローの綿花協会は、要請を受けて、これを進める最善の方法について具体的な提案を準備しており、月曜日の会合で提示する。同協会の役員は、協会はこの運動に心から賛同しており、自らの経験と手法から得た提案を提供することで協力していると述べた。[?]
大型旅客機が炎に包まれ7人死亡
[?] イングランド、ケント州ペンズハースト、10月2日(AP)――パリからクロイドンへ向かっていたフランスのエール・ユニオン機が、目的地まであと数マイルの地点で炎上して当地付近に墜落し、今日の午後、乗客5人を含む7人が死亡した。この大型4発旅客機に乗っていた全員が、煮えたぎる炉のような炎の中で見分けがつかないほど焼かれた。5人の乗客の国籍は今夜の時点で確定していないが、全員イギリス人とみられている。操縦士と整備士はフランス人だった。医師によれば、客室から運び出された焼け焦げた遺体は男性3人、女性2人だったが、パリのフランス・エール・ユニオンは、搭乗していたのは男性2人、女性3人とみられるとの声明を出した。同社が「おそらく正確」との但し書きを付けて発表した乗客の氏名は次の通り。ガートルード・ホール、マーガレット・ステイントン、フローラ・パーカー、L・ハミルトン、ジョゼフ・ノーブル。ただし住所は明らかになっていない。少なくとも女性乗客の1人は、機体が地面に激突したときにはまだ生きていた。近くの農場の監督が救い出そうと懸命に努めたがかなわず、彼女は息を引き取った。轟々と燃え上がる炎越しに、女性のおびえきった顔が見えた。彼女は必死にハンドバッグを握りしめていた。監督がたどり着く前に、その姿は炎と煙に覆われて見えなくなった。監督のエドワード・サンズはAP通信の記者に、高度約400フィートで機体の尾部近くから炎が噴き出すのを見たと語った。機は地面へ急降下した。墜落に続いて2度の爆発が起き、高さ30フィートの炎が噴き上がって残骸を包み込み、燃える客室内に折り重なっていた乗客を救出することは不可能になった。操縦士は操縦席の数フィート前方に投げ出されたが、やはり焼死した。天候は申し分なく、事故の原因は今夜の時点で判明していない。[?]
ドヒニー側、起訴に直面へ
[?] ワシントン、10月2日(AP)――コロンビア特別区控訴裁判所は今日、E・L・ドヒニー、ハリー・F・シンクレア、アルバート・B・フォールの主張を退け、海軍石油リースに関連して当地で3人に対して出された共謀罪の起訴を覆すことを拒んだ。この決定により、被告側が合衆国最高裁判所による再審理を得られない限り、同事件の公判への道が開かれた。油田用地のリースから生じた民事訴訟は、すでに最高裁に係属している。口頭で意見を示すにあたり、控訴裁判所は、前議会会期に制定され、刑事事件で特別上訴を認める権限を控訴裁判所から奪った法律は違憲だとする弁護側の訴えを聞き入れなかった。この法律を提出したのは、上院の石油事件調査で追及役を務めたモンタナ州選出の民主党上院議員ウォルシュである。同上院議員は、法的な駆け引きによって事件が不当に遅延させられていると不満を述べていた。共謀罪の起訴は数か月前、コロンビア特別区最高裁判所のスタッフォード判事によって支持されていた。控訴裁判所は特別上訴を認めていたが、今日この上訴を棄却する意見を示すにあたり、ウォルシュ法に従って行動したと表明した。[?]
解説
1926年秋、南部の綿花が恐慌に陥った理由
ヘインの訴えは、非常に大きな収穫が市場に出てくる時期に出された。タイム誌は1926年10月25日号で、収穫は1俵500ポンドで1662万7000俵に達する見込みであり、綿花価格は1ポンド14セントを割り込み、生産者は強い不安に駆られていると報じた。この生産者の不安こそ、ヘインが銀行家や実業家に終わらせるよう求めたパニックであり、10月下旬の価格は、ヘインが国内外の工場にとって並外れて魅力的だと述べた15セントの水準を下回っていた。一方、南部が前年に1俵100ドル超で1600万俵近くを売ったこと、そして政府が数年前までの方式どおり収穫予想の発表を12月14日まで遅らせていれば南部は5億ドル得をしていたという数字は、ヘイン自身の声明によるものである。これらは確定した数字としてではなく、綿花取引所の会長が出荷を控えるべき理由として示した主張として読むのがよい。
相場下落に銀行、農業団体、連邦政府はどう動いたか
テネシー・バレーの銀行家によるフローレンスでの会合と、そこに提案を寄せたアラバマ州ファーム・ビューロー綿花協会の動きは、この秋に南部全体へ広がった出荷保留運動の一部だった。タイム誌は10月下旬、サウスカロライナ州銀行家協会が300万俵を市場から引き揚げて倉庫に保管する方針を打ち出したこと、テネシー綿花会議が400万俵を倉庫に入れて市場から引き揚げさせ、今後2年間は作付面積を25%減らすとしたこと、ノースカロライナ州の銀行家と商人が、生産者が翌年の作付けを減らすと約束すれば保管の資金を融通するとしたことを報じた。この秋には連邦政府も動いた。クーリッジ大統領は委員会を任命し、南部の銀行家に救済策を支えるよう促すことや1927年の綿花作付面積を制限することなどをその任務とした。ジャーディン農務長官はアラバマ州ファーム・ビューロー連盟のエドワード・A・オニール会長に書簡を送り、作物を数か月、必要なら数年保管する施設と、それを支える十分な信用があると述べ、作物の大半がまだ農家の手元にあるうちに現在の売り急ぎが食い止められることを切に望むと記した。記事が伝えたアラバマの計画は、この秋にほかの州の銀行家やワシントンの当局者も唱えた出荷保留策の一環だった。
ケントの旅客機火災について後の記録と検死審問が示したこと
AP電は墜落当日に書かれたもので、1926年の新聞報道をもとにした後の事故記録は、その細部のいくつかを修正したり補ったりしている。その記録によると、ブレリオ155型機F-AICQはル・ブルジェからクロイドンへ向かっており、午後3時27分、目撃者は左舷上部エンジンが燃えているのを目にした。農場の監督が最初の炎を見たという尾部近くではなかった。火は翼に燃え広がり、機はペンズハースト飛行場を目指したとみられる形で向きを変えたが、その後横転して地面に突っ込み、リーにある邸宅の敷地に墜落した。同じ記録は、乗客を医師が伝えた男性3人・女性2人ではなく、エール・ユニオンの発表どおり男性2人・女性3人としており、救助に当たった人々が女性1人を残骸から引き出したが、すでに死亡していたと記している。10月5日にヒルデンバラで開かれた検死審問では、航空省のクーパー少佐が、旅客機が空中で火災を起こした例はこれまでないと述べ、陪審は7人全員について事故死の評決を下した。この事故は旅客機で初めての飛行中の火災として記録されており、快晴の中で原因は依然不明だというAP電の結びの一文の背後には、前例のない種類の惨事があった。
海軍石油リース事件と、ドヒニー、シンクレア、フォールのその後
この記事で維持された起訴は、ティーポット・ドーム事件から生まれたものだった。1922年、アルバート・B・フォール内務長官は、ワイオミング州ティーポット・ドームの海軍石油保留地の採掘権をハリー・F・シンクレアのマンモス石油に、カリフォルニア州エルクヒルズの保留地をエドワード・L・ドヒニーのパンアメリカン石油運輸会社に貸与し、両者から金品を受け取っていた。リースは議会で調査され、記事が刑事事件の特別上訴を制限する法律の提出者として挙げたモンタナ州選出の民主党上院議員トーマス・J・ウォルシュが、長期にわたる調査を率いた。事件の突破口となったのは、ウォルシュが突き止めた、ドヒニーからフォールへの10万ドルの無利子融資だった。1927年、最高裁は2月にエルクヒルズの、10月にティーポット・ドームのリースを無効とし、両保留地は海軍に返還された。1929年にはフォールがドヒニーからの収賄で有罪となり、刑務所に入った初の閣僚となった一方、1930年にドヒニーはその贈賄について無罪となり、シンクレアは陪審への不正工作で6か月間服役した。この判決で道が開かれた公判は、贈賄の側が誰一人有罪とならなかった長い法廷闘争の一段階だった。
原文
BANKERS URGED TO ENCOURAGE COTTON HOLDING PROGRAM
[?] NEW ORLEANS, LA., Oct. 2. - (AP) - A plea for bankers and business men of the south " to use every effort in their power to put an end to the unnecessary panic, among producers of cotton and belief that if the staple were held off market, " and right and reason prevail, " it would sell several cents a pound higher, was expressed in a statement issued here tonight by Frank B. Hayne, president of the New Orleans Cotton Exchange. The south sold nearly sixteen million bales of the staple last year at more than a hundred dollars a bale and there is no justification for it to force its cotton on the market and sell it under $ 65 a bale, Mr. Hayne said, pointing out that mill consumption as indicated by mill takings are 12 per cent more than at the same time last year. " From a world's standpoint, American middling cotton below fifteen cents cannot prove otherwise than unusually attractive to mills abroad as well as at home, " he said. Mr. Hayne said that if the government had followed the system in vogue until. a few years ago and delayed issuance of a cotton crop estimate until December 14, the south would have been at least a half billion dollars bettar off. Bankers of the Tennessee Valley will be in session at Florence, Ala., on Monday to consider plans for withdrawing a considerable percentage of Alabama cotton from the market for some time, it was stated here Saturday. The cotton association of the Alabama Farm bureau, upon request made to it, is preparing definite suggestions as to the best ways of handling this, which will be presented before the meeting Monday. An official of the association stated that they are heartily in accord with the movement and are cooperating by furnishing suggestions resulting from their experience and methods. [?]
SEVEN PERSONS DIE WHEN BIG AIRLINER IS SWEPT BY FLAMES
[?] PENSHURST, KENT, ENGLAND. Oct. 2. - (AP) - Seven persons, five of them passengers, met death this afternoon when a French air union plane, en route from Paris to Groydos, burst into flames only a few miles from its destination and crashed near here. Every person aboard the great four engine air liner was burned beyond recognition in the seething furnace. The nationality of the five passengers was not definitely determined tonight but it was believed that they were all English. The pilot and mechanic were French. Physicians state that the charred bodies of three men and two women were taken from the cabin, but the French air union in Paris issued a statement saying that it was believed that there were two men and three women aboard. The names of the passengers as given out by the line with the characterization " probably correct " were as follows: Gertrude Hall, Margaret Stainton Flora Parker, L. Hamilton and Joseph Noble. The addresses, however, were not available. At least one of the women passengers was alive when the plane struck the ground. She died while the overseer of a nearby farm struggled unsuccessfully to rescue her. The woman's terrified face could be seen through the roaring flames. She was clutching here purse desperately. Before the overseer could get to her, she was obscured by the flames and smoke. Edward Sands, the overseer, told a correspondent for the Associated Press that he saw the plane burst into flames near the tail when about 400 feet in the air. It dived to earth. The crash was followed by two explosions and flames thirty feet high shot into the air, enveloping the wreckage and making it impossible to rescue the passengers who were piled in a heap within the burning cabin. The pilot was thrown several feet in front of the cockpit, but also was burned to death. The weather was perfect and the cause of the accident had not been determined tonight. [?]
DOHENY INTERESTS MUST FACE CHARGE
[?] WASHINGTON, Oct. 2. - (AP) - Brushing aside the contention of E. L. Doheny, Harry F. Sinclair and Albert B. Fall, the court of appeals of the District of Columbia today declined to upset the conspiracy indictments returned against them here in connection with the naval oil leases. The action cleared the way for a trial of the case, unless the defendants can obtain a review of the action by the supreme court of the United States. Civil suits growing out of the lease of the oil lands are already in the higher court. In rendering its oral opinion, the court of appeals declined to heed the plea of defense attorneys that a law enacted at the last session of congress, depriving the court of appeals of the power to allow special appeals in criminal cases as unconstitutional. This act was sponsored by Senator Walsh, democrat of Montana, prosecutor of the senate's inquiry into the oil cases. The Montana senator had complained that the cases were being unduly delayed by legal maneuvering. The conspiracy indictments were upheld several months ago by Justice Stafford, of the supreme court of the District of Columbia. The court of appeals allowed special appeal and in rendering its opinion today dismissing this appeal, it announced that it was acting in accordance with the Walsh act. [?]
紙面の出典:所蔵機関のデジタル資料